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1965年6月号
主翼の工作(つづき)
先月号では、主翼の後縁を薄く仕上げるところまで述べました。
翼端は3~5mm長いままにしておきます。そして、クギか竹クギでシッカリと胴体に取付けます。このとき、胴体と主翼の角度には、くれぐれも注意して下さい\\。
完全に接着したら次はやっかいな主翼に上反角をつける作業です。正面図から上反角のゲージを作って、ノコ目を入れる位置をきめ、糸ノコなどで少しずつ注意してノコを入れていきます。
ほぼゲージの角度まで曲るようになったら、その位置へクサビを入れるわけです。上面下面のミゾにタップリ接着剤をサービスして下さい。
不幸にして、あなたの主翼がポッキリと折れたら、翼を折りたたんだスタイルにしてもよいし、針金か釘を利用して接着剤をつけてもけっこうです。後はパテで整型します。前縁の切込部もこのときに正確な型にします。
クサビの部分は実機でも少しふくらんでいますから、クサビの予分な部分を利用して、ついでに削るなり別に細い木を張りつけるなりして下さい。これで胴体と主翼の取付けは終りました。
尾翼の工作
垂直尾翼も主翼と同じ要領で削ってから取付けます。くれぐれも角度に気を付けて下さい。
水平尾翼は左右を一緒に削って完成してから切り離し、そして機体に取付けます。
モックアップができたら、車輪の入る穴を掘ります。機首レドーム下面のコブと両側面の小さな空気口などは後で取付けます。
下塗り
下塗りは一番単調な作業です。しかし、省略するわけにはいきませんので、テレビを見たり音楽を聞いたりしながら、適当にやって下さい。
要するに女性の美顔術などと同じで、塗っては落し、塗っては落すという作業です。
まず、キリを座席の穴など、つまり邪魔にならないカ所に突きさしてから、薄めたクリヤーラッカーで3~4回塗ります。クリヤーラッカーを塗っておくと、木目を止めるだけでなく、ジェット機などの翼端縁をできるだけ薄くするため、水ペーパーで磨いて仕上げ塗りに入るときに、木目の現れる程度でやめても、まだクリヤーで保護されているので、そのまま上塗りできるので有利です。一日放置すると、少し表面がザラザラしたF4Bとなります。
この上に、サフェーサーを適当に薄めて5~6回塗ります。なお、サフェーサーを塗るまえに、目の細かいペーパーで軽くザラザラを落すと良いでしょう。
サフェーサーを塗る回数は人によって色々ですが、初心者の方はなるベく厚く塗って、水ペーバく-で磨き落した方が無難でしよう。
ラッカーサフェーサーには普通灰色のものが多いようですが、筆者は模型店で白色のサフェ~サーの小さな缶を買ってきて使用しています。これだと、海軍機の場合は下面が白色ですから、たいへん都合がよいのです。
同様にパテも茶色のものが多いのですが、白色のパテを使うようにしています。これらは少し大きな塗料店にあります。
サフェーサーが乾いたら、水ペーパーの少し日の荒い240番位のもので、石鹸をつけて磨きます。光線にすかしてみて、凹凸がないように注意して磨いて下さい。
翼後技などは木目が見える程度で暦きます。
磨きあがったら、主翼と胴体、垂直尾翼と胴体の間にサフェーサーがたまっているはずですから、ナイフできれいに削りとります。,そして、水ペーパーの角でその部分を軽く磨いておきます。
最近のジェット機では、フィレットなどはほとんどありませんので、こういうところも注意して下さい。
磨きあがったところで、木片で機首レドーム下面の赤外線探知用のコブを作って接着します。少しぐらいのスキ間は、サフェーサーが埋めてくれます。
次に機首両側面の小さな空気取入口を作ります。図面では少し大きすぎるので、写真をよく見て修正して下さい。ブリキでは厚すぎるので、缶入ピースの中の薄い板を利用しました。位置をよくきめて、強力な接着剤で貼付けます。
これでだいぶ機首の感じがでてきました。もう一度図面と合わせたうえ、写真と見較べて下さい。よかったら、取入口をパテで整形して下さい。
キャノピーと座席の製作
まずキャノピー用の木型(プラグ)を別に削り出します。
F-4Bのキャノピー周りは特に注意深く観察してください。キャノピー下端は胴体外板のカーブに沿っており、前風防もほとんど下枠がありません。こうした“難しい形状”のキャノピーは、現代ジェットに多く、モデラー泣かせのポイントです。
木型は必ずしも仕上げる必要はありませんが、サフを塗って磨いておくと成形後の透明度が上がります。
ビニール板は小さく切りすぎないこと。思い切って大きめに切り、一気にプレスします。伸びすぎると透明度が落ちることを覚えておいてください。
成形後、木型に当てた状態でおおよその切り取り線を鉛筆で描き、少しずつ余分を切り取り、胴体のカーブに合わせて調整します。耐水ペーパーを曲げて“当たり”を作り、接着面を整えます。フィットが決まったら、再度木型に被せ、外側にフレームラインを描き込みます。
最初に図面通りに筋彫りしてしまうと、フィット調整の段階で角度や幅が狂ってしまうので、合わせてから筋彫り が原則です。熟練者は別ですが、ほとんどの方にはこの順番が安全です。
ナイフで軽く筋彫りしたら、透明テープを2枚重ねて貼り、筋彫りが透けて見える部分に沿って再度ナイフで切り込みを入れ、フレームになる部分だけテープを残します。
その後、ビニール用接着剤を薄く塗ると、後の塗装ハガレを防げます。
キャノピー下部が胴体と一体に見える部分は、ペンチで軽く折り曲げ、胴体側に接着できるようにします。胴体側にはビニール厚み分の浅い溝を作り、段差が出ないようにします。
前風防下端には実機のような枠がありませんが、接着には必要ですので、細い筋彫りを“接着帯”として残しておきます。
キャノピーがおおよそ形になったら、仮貼りして図面・写真と照合します。
内部の開口部もキャノピーに合わせて拡げます。
座席は写真から“雰囲気”を掴んで作れば十分です。現代ジェットの射出座席は大きな共通性がありますので、形状の特徴だけ押さえます。
私はタバコ缶の薄板を何枚か貼り合わせて作り、非常用引き手は細い針金で作りました。ヘッドレストは黒く塗った消しゴムです。上部はキャノピー越しに見えるので、特に丁寧に作ります。
プラモデルを作る方なら、1/50〜1/48のパイロットフィギュアを流用する方法もあります。
計器板は灰色に塗ったボール紙を切り抜き、黒点を打つだけでも遠目にはよく見えます。物足りなければ、『航空ファン』1964年1月号の計器板写真を参考にしてください。
1/50では内部の完全再現は不可能ですので、“それらしく見える”ことが最重要 です。
座席を接着し、写真で位置とキャノピーとのクリアランスを確認します。開口部が深すぎる場合はカード紙で調整します。接着後、前風防の内側を黒で塗り、計器板・操縦桿を取り付け、キャノピーを装着します。接着剤の付けすぎは、サフを侵して乾燥を遅らせる原因となるので注意してください。完全乾燥後、隙間をパテで整形します。
翼端の整形
キャノピーが整ったら、翼端の整形に移ります。F-4Bの主翼端および垂直尾翼端は、わずかに“ふくらみ”が付いています。
まず余分な翼端を切り落とします。後縁近くには楊枝を芯として強力接着で埋め込み、乾燥後に正確な形に削ります。
水平尾翼は非常に薄いため、パテで盛ってから乾燥後にふくらみを削り出します。主翼も同様に、必要に応じてパテで盛ると良いでしょう。
垂直尾翼付け根には燃料排出口らしき突起があります。細い鋸で切り離し、釘の頭をつぶして整形したものを差し込んで再現します。
アレスティングフック先端は薄板から幅を合わせて切り出し、曲げて差し込んだ後、パテで整形して仕上げます。
スパローの発射レール用の切り欠きは、この段階でノミで彫っておきます。
最後にサフを4〜5回塗り重ね、乾燥後に再度石けん水で水研ぎします。これで下塗り工程が完了しますので、細かい紙やすりで整え、翼付け根などの境界に溜まった塗膜の“段”をきれいに取り除いて仕上げます。
— 次号へつづく —
目次
* F-4B インデックス * 1965年5月号 * 1965年6月号 * 1965年7月号 * ギャラリー


