先月号に於いて、引込脚を含む主翼及びエンジン部の製作を解説致しましたが、今月は胴体・尾翼を工作し組立て仕上げます。

全紙製可動キ-44 1/50 模型

(L)キ-44などは、エンジン部以外比較的直線で囲れているので、3等分にしましたが「雷電」の様な曲線でれた機体の場合は7~10等分にも分割接続します。(L)図に示す番号は、胴体の接続順ですが②の部分には予め座席口をナイフで開けておき、⑤の部分には尾輪引込機構を作り付けます。尚図に示す如く、グラフ用紙上の三面図より紙片にて簡単なゲージを作り、各部の接続時に使用致します。又この程度のゲージでも充分間にあいますが、より正度を要求される方は、断面・側面・平面ゲージを、この要領で作り使用して下さい。この翼に①及②の胴体を取付ける場合、取付角度(仰角)に注意が必要で取付後不満の折は幾度でもやり直して下さい。

(M) この項に於いては、胴体の接続法を示しましたが、紙の厚さが充分あれば、各切口に直接セメダインを塗付し、洗濯鋏の先を細くしたものを数個用意し、図の如く使用致しますと便利です。

(N)図は尾輪引込機構を含む胴体⑤を示しましたが、1/50ともなりますと何分尾輪などは指先につまむにも苦心します、然し三角定規の古いものに穴を開け、U字型・(ニ)の金具にピンで止めた後、ヤスリで整形しますと比較的簡単に出来ます。(ハ)の部分は(ロ)の金具と半田付し、(イ)の部分には穴を開け針金をヘアーピンに図の如く巻付けます、カバーは真鍮板又はブリキにて作り端に針金を半田付(ホ)の紙で押えます、以上の工事? 終了後、胴体、⑤として接着致します。

(O)次に尾翼の工作ですが、先月号の補助翼の構造と同じですから説明は略します。

(P)垂直尾翼の組立、取付を示しました。

(Q)水平尾翼の取付は、適当な個所に針金を通し、尾翼をセメダインで接着致します。

(R)フイレットは、木製ソリッドに於いては仲々困「難なる工作個所ですが、紙製では先ず図面に合せて三角形の下面フイレットを接着後、煙草ケース程度の厚さの紙で上面を3~4等分にして、図の如く取付ます。馴れれば至極簡単で、又いかなる大きさのものでも容易に出来ます。 以上で首無し機体が完成した訳ですが、ここでエンジンは取付けず、ラッカーパテーで、フイレット部・尾翼取付部、胴体接続部の凹凸及側面、(Q)項に於ける垂直尾翼下面(イ)部、などに指先で塗り付け、筆先にシンナーを少量付け整形します、其の儘数時間放置し乾燥後ペーパーで磨き凹凸のある場合は、パテーを付け繰返します。

(S)パテーの乾いた後、図の如く排気管をブリキ板を丸めてパイプを作り、(イ)の個所に切込を付け、セメダインで固定します。然る後(ホ)のあて紙を各部に取付け、エンジン部を接着します。以上で機体は完成した訳ですが、カウル・フラップは全体を塗装後、ピンセットなどで接着した方が、隙間に塗料がつまらず実感が増します。

(T)風防はプラスチックにて工作しますが、工作法は本誌1954年11月号上(No.40)81頁に於いて高崎和男氏が発表されているので、ここでは説明は省略致します。外部艤装たる風防は是非共プラスチック板にてプレス?して下さい。尚この方法ですと如何なる形をも簡単にプラスチックの端を引っ張るだけで出来上り「天山」「彩雲」などの複雑な段を有するものでも、ヤスリで雄型をその様に整型すれば、段も其のまま再現されます。尚プラスチック入手困難なる場合は、セルロイドで作りますが、曇りは風防の両面に少量のクリヤー・ラッカーを塗りますと幾分透明度を増します。次に風防の枠は紙の伴瘡膏を薬店にて(20円)求め、図の如く先ずブリキ板上に伴瘡膏を貼付け(イ)色を塗り、乾燥後剃刀の刃で寸法の市に切り(ロ)、ピンセットにて風防上面に図の如く貼付けます、これではがれる事はありませんが、念の為交叉上にセメダインを少量付けて置きます。 又、油冷却器、エンジン上下の空気取入口などもプラスチックで作ると簡単で実感を増し、双発機などの場合 は左右同一に作れて重宝です。
(U)プロペラの工作は、竹などでピツチを付け乍ら削り出すのは素人にとっては仲々難しい個所ですが、ここではブリキを用いた法を述べて見ます。先ずブリキ板にて切抜きますがプロペラの付根はスピンナーに差込む為尖らします。スピンナーは丸棒より削り出し整型後切断、3個所に剃刀にて切込を付け、ヤツトコで其の切込にペラを差込み適度なピッチを与え、ラッカーパテーを指先で付け(この場合一度に付けると、乾燥に数日も費すので4~5時間ごとに数回に分けて塗付します)充分乾いて後ペーパーにて丁寧に整型して下さい。型に不満の折は以上の工程繰返します。座席もL字型の紙片にパテーを塗り、ナイフで図の如く切込を入れますと皮張りの立派なシート?が出来上ります、計器パネルは紙片に緑ラッカーを塗り、白インクで計器を書くと美しく引立ちます。
(V)塗装に就いては、今迄にも各誌上に発表されていますが、紙製ソリッドに於いても木製ソリッドとほぼ同様で、簡単に記しますと、第一にパテーを塗った後は充分ペーパーをかけます、次に巾のある筆でラッカーサフェーサーを3~4回塗り、充分乾燥後水ペーパー(320番程度)を掛け(この水ペーパーを掛ける場合補助翼の隙間などから水が入らぬ様十分注意が必要です)、以上の工程を2~3回廻返し、最後は420番~600番のペーパーを用いて磨き、其の上にラツカーを塗ります。(薄く数回塗る)尚コンパウンドがあれば最後に研磨致します。参考迄に「彩雲会報」上に発表された「ラッカー塗装工程表を付記します。

順序 塗装工程 要品および混合比率 放置時間 摘要
1 生地研磨 サンドペーパー(1〜0番)
2 サフェーサー吹付 ウッドサフェーサー 5:シンナー 5 5
3 パテ塗り ラッカーパテ 3
4 水研磨 オイルサンドペーパー(320番) 5 必要に応じて③へ戻る
5 サフェーサー吹付 ウッドサフェーサー 5:シンナー 5 5
6 水研磨 オイルサンドペーパー(400番) 5
7 ラッカー吹付 ラッカー 5:シンナー 5 3 銀色の場合はクリヤーラッカー銀
8 ラッカー吹付 同上
9 水研磨 オイルサンドペーパー(420番) 10
10 ラッカー吹付 ラッカー 5:シンナー 5 5
11 部分塗装(ラッカー吹付) ラッカー各色 5 窓ガラス・標識記号等
12 クリヤーラッカー吹付 クリヤーラッカー 5:シンナー 5 5
13 クリヤーラッカー吹付 同上 5
14 仕上り



(W)塗装終了後、木製ソリッドに於けるいわゆる筋彫を行います、がこれは少々厄介ですが最後の塗りが完全に乾く前に頃を見てナイフで筋を付けます、馴れれば簡単に出来ますが、最初は指の後形が付き仲々厄介ですが、早くコツを呑み込んで下さい。 筋彫が済んだ後、総仕上げとしてアンテナ、機銃、其その他外部艤装を行います。(W)図を参照下さい、風防は最後に内側にセメダインを軽く塗り、絆創膏で止めます。  これで愛機が一機誕生致しました。机上も賑わう事と思います。本文の一部なりとも参考になりますれば幸甚です。現在はシェット機の曲線を紙で表現すべく研究中です、御希望があれば誌面を借り発表させて戴きますが、僅かなヒントでも大いに参考に成るものです。ソリッドフアンのアイデアを誌上を通じて発表されん事を切望し、この項を終えます