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| ja:authors:omachi-masami:paper-solid:start [2025/11/22 19:34] – 作成 admin | ja:authors:omachi-masami:paper-solid:start [2025/11/25 16:56] (現在) – admin | ||
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| - | 紙製ソリッドモデルの作り方(1) | + | ~~NOTOC~~ |
| - | 空のピエロ | + | |
| - | 出来上がった" | + | ====== 大町雅美:紙製ソリッドモデル |
| - | 当誌模型展に毎号優美なソリッド・モデル写真が掲載され、我々ファンの目を大いに楽しませて呉れますが、自分の机上にもこれらと同じものがあれば......とはファンの誰もが感ずる処でしょうが、残念ながら木工々作に自信のある一部の限られた人達にのみ与えられた楽しみで、一読者である小生もつい最近迄これらのソリッド写真を眺める他はありませんでした。材料を揃え工作こかかるとしても、削り方、組立を云々する前に木工具自体の取扱いに難を覚え、其の都度製作を断念してまいりましたが、子供の切紙細工よりヒントを得て始めたのがこれから述べる「紙製ソリッドモデル」であります。製作を始めて以来10数機と云う乏しい経験ではありますが、木工作に不得手なソリッドファンの為に厚顔とは思いますが敢てベンを手にした次第です。 | + | |
| - | 扨、紙製となりますと第一の難所が機体曲線部の表現で、第二に湿度の関係で翼表面に変形を来す事などがあげられます。然しこれらの問題は時間を充分にかける事及び縮尺度を小さく取る事により解決され、又紙質の選択も注意が必要であります。反面木製ソリッドでは仲々手数を要する引込脚も紙製に於いては、内部のスペースを大いに利用して極く簡単に装着出来フラップ及び各舵面も可動容易であります。要点として最初は比較的直線で囲まれた機体を選びラッカーパテーを上手く利用する事です。 | + | 大町雅美氏は、木製ソリッドが主流であった戦後期において、 |
| - | 今回述べる「キー44」は延70時間費しましたが、図に依り解説致します。本態のスピンナー及車輪は木を用い、脚周辺は金属を使用した他は全紙製であります。 | + | **厚紙とセルロイドを用いた「全可動・紙製ソリッドモデル」**という独自の領域を切り拓いた製作者です。 |
| - | x x x | + | 本ページでは、その代表的な製作記事(1955年2月号・3月号)を中心に、 |
| - | 製作に当り必要な工具及び材料を詳細に記します。 | + | 技法・資料・背景情報を体系的にまとめています。 |
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| + | 大町氏の試みは、単なる代替素材としての紙加工ではなく、 | ||
| + | **縮尺・強度・可動範囲・造形再現性を両立させる実験的工芸**であり、 | ||
| + | 現代のペーパークラフトとは異なる発想に基づいています。\\ | ||
| + | なお、「紙製ソリッドモデル」という表現は、 | ||
| + | 本来ソリッドモデルが“木材などの固体素材を彫り出す模型”を指すため、 | ||
| + | **用語としては矛盾(パラドックス)を含みます**。 | ||
| + | しかし大町氏は、この概念的制約そのものを乗り越え、 | ||
| + | “ソリッド的発想を紙で実現する”という独自の領域を切り拓きました。 | ||
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| + | ===== 掲載記事一覧 ===== | ||
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| + | **1955年(昭和30年)『世界の航空機』掲載記事より** | ||
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| + | * [[ja: | ||
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| + | * [[ja: | ||
| + | — 胴体・尾翼の組立と仕上げ\\ | ||
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| + | ===== 概要と特徴 ===== | ||
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| + | <WRAP box round 90%> | ||
| + | * **全紙製・1/ | ||
| + | * 引込脚・補助翼・フラップなどの可動化を内部機構で実現 | ||
| + | * 湿度・紙質・繊維方向への配慮など、独自の材料工学的視点 | ||
| + | * 木製ソリッドとの差異ではなく、**別種の技法体系**として成立 | ||
| + | </ | ||
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| + | 大町氏は木工工具の扱いが不得手であったことを率直に述べつつ、 | ||
| + | 「工作不能の代替」ではなく、**創造的な置換としての紙製法**を提示しました。 | ||
| + | この姿勢は、戦後の模型文化における貴重な多様性を示しています。 | ||
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| + | ===== 関連ページ ===== | ||
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| + | * [[ja: | ||
| + | * [[ja: | ||
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| + | ===== 編集・注記 ===== | ||
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| + | <WRAP info 85%> | ||
| + | * 本ページは原文の尊重を基本としつつ、読解補助のため最小限の脚注・用語整理を行っています。 | ||
| + | * 掲載画像は大町氏アルバム所蔵写真に基づき、整理の上公開しています。\\ | ||
| + | * 書誌情報および引用範囲は適切に管理し、無断転記を行いません。 | ||
| + | </ | ||
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| + | ===== 今後の追加予定 ===== | ||
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| + | <WRAP tip 85%> | ||
| + | * 紙製技法の再現検証(現行素材との比較)\\ | ||
| + | * 可動機構の図面再作図(高解像度化) | ||
| + | </ | ||
| - | 工具 | ||
| - | ◎金切鋏(これは厚紙工作の為と脚部に必要です)◎ペンチ◎ヤットコ(先の細いもの)◎半丸ヤスリ(五本物程度)◎切出しナイフ◎キリ◎ピンセット◎洗濯ばさみ(数個)◎半田付道具◎ポンチ | ||
| - | 材料 | ||
| - | ◎薄い真鍮板又はブリキ(少量)◎手編用ビニールチューブ(雑貨店店・小間物店に有)、◎前記チューブに挿入可能なる針全◎虫ピン◎ヘアービン(大小の種類がありますが、バネの強い小を用意する)◎伴瘡音(紙のもの)◎セメダイン◎ラッカーパテ(これが無いと紙製ソリッドの工作は困雅です。大きな塗料店に行けは少量でも分譲して呉れます)◎ラッカーサフェサー(塗料店に有)◎セルロイド(厚いもの及び薄いもの)◎透明プラスチック手長(風房用)◎最後に主材たる紙ですが、紙質の選択が完成機の優劣を左右すると云っても過言でない程重要で、厚さは0.5mm(煙草のケース3枚分の厚さ)程度のもので粘着力を有し表面の滑かなるもの、紙を手に持ち繊維の方向に注意し乍ら主翼前縁の心算で曲げ、滑に曲るものが良く画用紙などは駄日です。其の他煙草、キャラメル等のケースも利用します。以上大要を、述べましたが各項の図を参照の上御解釈下さい。 | ||
| - | 今回の「キー44」は、当誌No.35の7月号62貢にある図を2.08倍約50分の1とし、グラフ用紙上に脚部は特に詳細な図を引きます。 | ||
| - | *-44線分解図 | ||
| - | 「先ず「総分解図」を参照下さい。胴体もこの程度の分割で曲線は表現出来ますし、操縦席内部艤装も手を加えてやりますと面白いものです。工作ほどの個処から始めてもよいものの、脚より始めます。 | ||
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